自分の深く底に流れとどまるもの。
遠くにあっても、それは大切なものなのだけど、
記憶の水の底に、静かに流れながら、隠すように、見えないように。
それでも、うらはらにとどまるものであって。
きっと変わらない何かがあるべきなのだろうと、
そう思えるまでに夜の時間はは暗く、長く、深く、遠く。
不思議なものたちが、決められたように側にある限り、
思いもつかない、いつかその瞬間が訪れる事があることを
今はまだ信じる事はできない悲しさ。
水の底に流れ落ちたものは、形が変わろうとも何も変わらないまま、
自分には関係のないもののように、変わらずそこにずっとあることを、
頭で、肌で、心で、それを感じれるまで、
あとどれくらいの時間がかかるのだろう。
過去も未来も、今さえも通り越した、穏やかで優しい時は、
その時を、自分の深い奥底のどこかできっと待っている。