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冷たいベランダの床と。

私の住むマンションは、古くてきれいではないけれど


ベランダは気に入っている。


狭くて、コンクリートのベランダだけれど


下に坐ると、とてもいい。


切り抜いた空だけが見えるから。



床にタータンチェックのブランケットをひいてそこにすわる。


膝をかかえて。


上を見上げると、いろんな空がみえる。


朝焼けも、青空も、曇った空も、夕日も、落ちた夜空も。


そこだけがすべてになる。



自分の中の何かが求めている場所は


いったいどこにあるのだろう。


それはもう自分の中にあるものなのか


まだ見ぬどこかなのか


もう過ぎ去ったどこかなのか。



ウールのブランケットを、それからもすり抜けていくように


冷たいコンクリートの床の優しい冷ややかさが


ゆっくりとすこしずつ、私の体に静かに届いてくる。


その横で風が通り抜けていく。


つられるように物干竿のハンガーが揺れる。



私はと何度も繰り返す。ぼんやりと。上を見ながら。



自分の中の何かが求めている場所は


いったいどこにあるのだろう。


そんなどこかがあるのかさえもわからぬままに。



静かに伝わり続ける、冷ややかなコンクリートのベランダの床で。




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ひとりごと。 | コメント(2) | トラックバック(0)2006/09/30(土)02:33

留める微かな光。


過ぎていく毎日の中で、


忘れてはいけないものを。



そこに、確かに、残るものを。


かすかに、でも心に震えさせるものを。


見失いそうになる時に留めさせてくれるものを。



一瞬に光をすくい取るように。


それを信じて、信じてみよう。



ひとりごと。 | コメント(2) | トラックバック(0)2006/09/22(金)00:11

地下鉄のホーム。

突然の知らせと、何気ない会話が


日常からかけ離れていた遠くの、


奥深く、随分忘れようとしていた涙を想い出させる。



地下鉄のホームに嘘のように流れる涙。


それを振り返る人が霞んで見える。


 


もうそこは、そこではなくて。


もう声は、声でなくて。



ただとどめなく流れる涙。


ぬぐうことも忘れるほど。




ひとりごと。 | コメント(8) | トラックバック(0)2006/09/06(水)00:14

そんな夜。

今日はとてもきもちのよい土曜日で、


月がきれいに見えてる。


夕方から読んでいた中原中也の詩集。


私は、とても有名だけれども、色々読み返してみても、


やはりこの2つ詩が好きで。


一つは「湖上」。もう一つはこの「月夜の浜辺」。



月夜の浜辺


月夜の晩に ボタンが一つ
波打際に 落ちていた。

それを拾って、役立てようと
僕は思ったわけでもないが
なぜだかそれを捨てるに忍びず
僕はそれを、袂に入れた。

月夜の晩に、ボタンが一つ
波打際に、落ちていた。

それを拾って、役立てようと
僕は思ったわけでもないが
    月に向かってそれは抛れず
    浪に向かってそれは抛れず
僕はそれを、袂に入れた。

月夜の晩に、拾ったボタンは
指先に沁み、心に沁みた。

月夜の晩に、拾ったボタンは
どうしてそれが、捨てられようか?



どちらを書こうかまよったけれど


今夜は「月夜の浜辺」がそばだった。


書きながら、読みながら、


そうだよね。と、一人で納得する。


そうだよね、それでいいんだよね。と、安心した。



中原中也詩集 / 中原 中也


 


本。 | コメント(4) | トラックバック(0)2006/09/03(日)00:26

自分の深く底に流れとどまるもの。


遠くにあっても、それは大切なものなのだけど、


記憶の水の底に、静かに流れながら、隠すように、見えないように。


それでも、うらはらにとどまるものであって。



きっと変わらない何かがあるべきなのだろうと、


そう思えるまでに夜の時間はは暗く、長く、深く、遠く。


不思議なものたちが、決められたように側にある限り、


思いもつかない、いつかその瞬間が訪れる事があることを


今はまだ信じる事はできない悲しさ。



水の底に流れ落ちたものは、形が変わろうとも何も変わらないまま、


自分には関係のないもののように、変わらずそこにずっとあることを、


頭で、肌で、心で、それを感じれるまで、


あとどれくらいの時間がかかるのだろう。



過去も未来も、今さえも通り越した、穏やかで優しい時は、


その時を、自分の深い奥底のどこかできっと待っている。



ひとりごと。 | コメント(2) | トラックバック(0)2006/09/01(金)00:56

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空を見ることが好きです。

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